金型
充填対策とウェルドとの戦い

ガス、ヒケ、充填対策要重要視製品

約5年前の出来事ですが、家電製品(音響部品)の金型製作の依頼をいただいたことがありました。

それは製品形状としては円すい(φ35×高さ30)で、製作加工においては特に難易度の高いものではなかったのですが、

  • 機能性において、製品に肉盗み(肉厚を一定にするための形状)がとれない
  • 寸法精度が高さ方向においては±0.05と厚肉
  • 成形材料がTPE(エラストマー)と言う収縮率の大きい材料
  • 外観部品のため成形時に発生するウェルドが不可

と言うもので、ガス、ヒケ、充填対策が重要視されるものでした。

更に、他の類似品とSet取りの仕様でもあったため、金型設計においては困難な点も多くあり、また、仕様的に構造面において妥協せざるを得ない部分もある中で、工夫を重ね金型を完成させ試作を行いました。

ウェルドに悩まされた数ヶ月

しかし、懸念されていたウェルドが成形条件ではどうしても消すことが出来ず、限度見本を決めて量産しても歩留まりが悪く、すぐに金型の改良が必要となりました。

他のスペックはクリアしたものの、ウェルドについてはゲート形状、位置、サイズ、数度と変更し、材料メーカー様にも何度も足を運んでいただいたり、成形メーカー様にも案件をたくさんいただいた中、製品の仕様において限られた構造の中で、真空ガス抜きの設置、構造の変更を繰り返し、半年以上の歳月をかけてしまいましたが、お客様が満足していただける製品を作り出す事が出来ました。

試行錯誤し苦労した1件でしたが、その時のノウハウが今でも活かされています。

現在もこのようにお客様からいただいた課題を高度な技術開発へ繋ぎ、よりご要望に応える事のできる金型製作に挑戦しております。